Shukran-KITCHEN誕生物語 ~原田佳代子(代表)がモロッコ料理に魅せられるきっかけからのお話~
モロッコに住んでたんですか?
ご主人がモロッコ人ですか?
と沢山の方に聞かれます。
どちらも違うんです。
ここに、私がモロッコ料理を広めることになった経緯を書いてみました。
お暇なときにでも、ちらっと読んでくださるとうれしいです。
【出会いはとあるカフェである日突然に】
2007年
自宅で、ママ友や花嫁修業中の女子たちを集めての、手軽な家庭料理を作る会を時々開催していた。
ある日、可愛い独身女子から悩み事があるから相談にのってほしいとの電話が。子供たちにはお留守番をさせて最寄り駅の二子玉川駅前のカフェへ。
私が相談にのると大体悩み事は5分で解決するので(笑)話のあとは「次の料理会はいつありますか?」の話題に。
手元のカレンダーをみながらいつやろうかなあ、、なんて話をしていたら
「料理教室やってるんですか?」とお隣からお声が。。
見ると、外国人中東風の男性。ん??と一瞬ひるんだ(失礼!)が、日本人の優しそうな女性(奥様でした)とご一緒だったこともあり安心(失礼!)し、「はい、時々家でやっています」と回答。
「私はモロッコ料理のお店をやっています。モロッコ料理を日本に広めたくて料理教室もやっているのでよかったら習いませんか?ご自宅に出張も出来ますよ」
と流ちょうな日本語と共に名刺を下さった。
【ルマグレブ オーナーシェフ リフキー・ヒシャム】
わ!このお店知ってる!気になってたけどなんとなく入りづらくて行ったことなかった。
ていうか、モロッコってどこだっけ?モロッコ料理ってどんな料理??クセが強いのかな?
頭がぐるぐるしながらも、日頃から出会いは大事にしたいと思っていたのと好奇心に火が付いたので、「まずは一度食べに行きます」
数日後、友人を連れてルマグレブに。
可愛いランプやタイル、カーテン、カーペットにワクワクしながらヒシャム氏のおすすめメニューを頂いた。
優しくスパイシーで、クセがなく日本人の口に合う!めっちゃ美味しいやん!!(思わず関西弁※神戸出身関係ないけど)
でも、これは作るのは難しそうだ、、習っても作れないかも。。。
「大丈夫ですよ。簡単に作れるように教えますから」の言葉と、自宅に来て教えてくれるというあり得ないシチュエーションに「ではお願いします!」
未知の世界モロッコ料理に興味津々に集まったメンバー。
タジン鍋(まだ日本で流行る前だった)や、美しいモロッコの器をもって来てくださりそこからみんなキャーキャーテンションアップ!!
お料理が始まるとコリアンダーやクミンなど使い慣れないスパイスがバサバサと入れられるのにびっくり!
野菜は大きく切りたっぷり使う。お豆(ひよこ豆)もたくさん使う。何これヘルシーやん!そして調理方法はシンプル!
美味しく、ヘルシー、シンプルな調理方法、そして見た目が色とりどりで美しい!おもてなしにもピッタリ!
私がお料理に求めるものが全て入ってる。何でこんなに素晴らしいお料理を日本人は知らないんだ?みんなに教えたい!!
完全にスイッチが入り、そこから私のモロッコ料理人生が始まった。
【勉強&勉強・・・】
数回我が家でレッスンしてもらった後は、師匠となったヒシャム氏のお店でレッスンをお願いした。一人では申し訳ないので友人やネット(当時はfacebookやインスタはなくmixiで声がけ)で集めた。
毎回驚きの連続で、習う度に復習兼ねて友人や家族に披露。地元の神戸に帰った際や、旅先のイギリスの友人宅でも披露(6か国ぐらいの方々が集まるホームパーティーで。大好評だった)
そんな様子を師匠に伝えていたらある時
「あなたはモロッコ料理をとても愛していて沢山の人に広めている。材料費を割っただけで教えるのはここまでにして、モロッコ料理の価値を高める意味でもでちゃんと料金をとって教えてください。あなたは日本初のモロッコ料理研究家として活動すればよい」とのお言葉が。
そっか。確かにモロッコ料理の価値を高めていきたい。
え、待って、モロッコ料理研究家って、私モロッコ行ったことない。。。 行くしかない!
【いざモロッコへ】
子供たちは留守番のため神戸から母を呼び、理解ある旦那さまに見送られ、いざモロッコへ。
ここでの深い感動を記すには、あまりにも長文(すでに長文)になるので割愛。
そのあと生徒さんたちと毎年のように行くようになるとはこの時は思ってなかった。
【自宅レッスンスタート】
モロッコ料理研究家としての、本格的な料理教室がスタート。
キッチンもモロッコ仕様に模様替え^^
自宅なので基本的には口コミベースにもかかわらず、本当に沢山の方が来て下さった。
そして毎回「先生、次はいつやっていただけますか?」と言われたのに驚いた。
え、そんなに続けて来てくださるんだ。モロッコ料理が作れることに魅力を感じるのは私だけじゃないんだ!
当時参加費は4000円
月に3~4回の開催で食材費を引いても毎月5万円~8万円ほど残っていた。
これは、私だけが仕事にしていてはいけない。と思った。
【認定講師制度スタート】
10回通った方にはミントティーポットをプレゼントし、20回(現在は30回)通った方には修了証を発行し、認定講師として活躍できるようにした。
(写真はこの後開業したシュクランキッチンにて)
師匠のヒシャム氏にお願いして、モロッコツアーも企画頂き現地のモロッコ料理学校への参加コンタクトもとっていただいた。
(現在の認定講師紹介はこちら)
【レシピ本出版&全国モロッコ料理ツアー】
旅人でありアートディレクターの波田啓次郎さんからお声がけ頂き、レシピ本「MOROCCO」出版。
出版社からセッティング頂き、全国でモロッコ料理を伝える。
行った場所 札幌、青森、岩手、新潟、長野、群馬、埼玉、千葉、都内各所、神奈川、山梨、名古屋、岐阜、高知、大阪、京都、兵庫、島根、広島、福岡、沖縄
スーツケースにスパイスやモロッコ皿をいっぱい詰めて、
自ら「モロッコ寅さん」と命名していた。
大変ではあったけど、旅好きの私にとっては夢のような楽しい時間だった。
各地の主催者、スタッフの方々には本当にお世話になり感謝が込み上げます。
【ネットショップ ~Shukran~運営スタート 】
料理教室で使う、コリアンダーやクミン、ジンジャパウダーなどは、スーパーでも手に入るが量が少なく割高。そこでレッスン後にすぐに買って帰れるようにとオリジナルのスパイスパックを作成。全国の方々にも使っていただきたくネットショップを立ち上げた。
店名何がいいかな。。。。と考えて、アラビア語で「ありがとう」はシュクランと知り、気持ちを込めて即決。
ローマ字は当て字で、「Shukran」にした。※現在はこちらに
【自宅レッスンに限界感じ・・・】
口コミベースとはいえ、紹介の紹介の紹介、、、となってくると子供たちもいるしちょっと限界を感じてきた。
そして、何より既に10名ほど誕生した認定講師が活躍できるような教室をどこかに出したい!
でも家賃とか高いよな、、、そんな大それたことしても大丈夫かなあ、、、。
一応物件見てみよっと。
フムフム。。。ワンルームマンション借りたとして毎月10万以上か、、、恐ろしい・・。
そんなことを考えながら、レッスンを続けていて、、、
ある時「Shukran」のスパイスの袋詰めや発送をお願いしていたママ友にバイト代をお支払いした際に
「ちょうど子供たちの塾代がかかる時だから助かるわ!」と言われて稲妻が落ちた。
え!こっちがお願いして手伝ってもらったのに喜んでもらえた!!嬉しい!!
モロッコ料理でたくさんの人の得意なことを発揮できる場を作りたい!!!
そう思ったらもう止まらなかった。
お手伝いしてくれてるママ友にお願いして、一緒に物件巡りスタート!
そもそもモロッコ料理を知らない人が多いから、ちょっと食べれるカフェスペースもあるといいよね。
そしたらワンルームマンションじゃだめだね。
あれ、でもカフェスペース作るってことは別に厨房がいるってことだよね。。。。。。
あれこれひらめき通りに進んだ結果、借りた物件は世田谷区の用賀駅から徒歩4分の広ーい店舗物件。
お家賃は予定の3倍近くなのは言うまでもありません(汗)
やらないで後悔するより、やって後悔するほうがまし!
と意気込んだものの契約の前日は一睡も出来ず。。。
2014年4月
【カフェ&料理教室Shukran-KITCHENオープン】
人生最大のドタバタの中(当時47歳我ながらよく頑張った)、お店の立ち上げは初めての経験だらけで4キロ痩せた。
料理教室にはカフェでランチを食べておいしかったから、、とかホームページを見て、、と参加してくださる生徒さんが増え、自宅でやっていた時とは違った新たな可能性にワクワク!
優秀な沢山の認定講師に活躍頂いた。
皆さん、それぞれに技術がありセンスもよく、素晴らしいレッスンをしてくださって感激の連続。
そして新たな認定講師も多数誕生。
ここだけの話、なぜだか生徒さんはみなさんおしゃれで魅力的な方ばかり。
モロッコ料理に魅せられる人の共通点!
カフェは有能なスタッフに恵まれて、地元の方や遠方から、本当に沢山の方々に可愛がっていただいた。
そしてあっという間に6年が経ち。。。
様々な流れから、教室だけに専念することに。。。そして新しい教室の場所は。。。
表参道にある会員制パティスリー「Lallafatima」2Fサロン
モロッコで泊まったホテル「La Mamounia」で感じた、気品高く、洗練された高貴でエキゾチックな雰囲気を思い出させるこちらの2Fのサロンに一目惚れ。
オーナーさん(ご主人がモロッコ人)にお会いする機会があり、いつかここで教室ができたら。。。と話したのが1年半前。
様々な不思議な流れから、様々なやるべきことを済ませて、移転が決まった。
6年間お世話になった用賀の皆様、カフェのお客様、生徒さん、スタッフの皆様には感謝してもしきれない。
2020年4月
【Shukran-KITCHENモロッコ料理教室 表参道オープン】
スタッフや講師の皆様のお手伝いのおかげで無事にお引越し完了。
3月にプレレッスンも開催しいよいよ・・・
と思ったらコロナが本格化。。。
こればかりは、どうしようもなく4月、5月は休講。
じっとしているわけもなく、何か出来ないかを模索して、、
講師やスタッフを巻き込んで、慣れないYouTubeやZoomを研究し
室長である野口千晶講師(ちーちゃん)出演。なんと再生回数が、トータル5000回を超えた。ちーちゃん人気に火が付く。
Zoomは講師たちと何度も何度も練習をし、オンラインクラススタート!
こちらも毎月大好評!
全く無知からのスタートで録画映像も編集してお送りできている事が奇跡。。。
表参道クラスも6月からは徐々に再開。
換気、消毒、検温などを徹底しながら少しずつ、でも沢山の方々にご参加いただけるようになって嬉しいな。
これからも、スタッフ、講師たちと共により良い教室を追求しつつ、モロッコ料理の魅力をお伝えしていきたいと思います。
そして、
☆モロッコ料理で活躍する方がどんどん増えること
☆日本の食卓に当たり前にモロッコ料理が並ぶこと
☆シュクランキッチンがそれぞれの得意なことを発揮できる場であること
を常に意識して日々精進致します。
最後まで読んで下さり本当にありがとうございました。
この物語はまだまだ続きます。。。。
2020.11
シュクランキッチン 代表 原田佳代子
その他活動
2018年
千葉テレビ「ごちそうライフ」出演
YouTube映像(音声あり)
https://youtu.be/rsNI81UJ-Bs
続編
2022年12月
ようやくコロナが少し落ち着いてきた頃、ビルのオーナーから「ビルを売却することになったので年明け3月には退去してほしい」との連絡が!
ぎゃー!
頭がぐるぐるしつつも、現実を受け止めてとにかく動くしかない。
通ってくださっている生徒様に事情を説明しつつ、次の場所を探す。
いろいろ足を運んでみたり、ネットで探してみたりしたがピンとこない。
あれこれ思案の末、私が一番わくわくした答えは。。。
希望する認定講師にシュクランキッチンの名前を使って、それぞれにご自宅や会場でレッスンしていただく。
でした。
つまり、分校としてそれぞれの教室で認定も受けれるようにする。
具体的な内容を講師に相談しながらあれこれ考え、提案したところ3名の認定講師が名乗りをあげてくれた。
横川美香先生(現在準備中)
2023年4月
分校スタート!
生徒様にはご理解とご協力をいただきましたこと改めて感謝申し上げます。